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新作組踊と琉球舞踊 (国立劇場) [美術館 観劇]

やっと、やっとです! 玉三郎丈の公演を観ることができました。(苦労して取ったプレミアチケットを、(介護)帰省で反古にして泣いたこともあったなあ・・・・シミジミ)

しかし、生粋の玉三郎フアンからみれば、ワタシごときの悔しさはものの数にもならないでしょうね。国立小劇場のロビーはいつもと違う熱気であふれてました。天皇皇后両陛下が観に来られるというアナウンスがあって関係者やSPが多かったのも一因だったと思うけど。

玉三郎が沖縄の琉球舞踊の若手達と組んで、琉球舞踊と新作の組踊に挑戦する初日の舞台です。

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「人間離れして綺麗だった!」としか言いようがない。歌舞伎には興味なしの連れ合いが「ボクから見ても名優だとわかるなあ!」と、のたもうてましたもん。[ひらめき]

国立主催の公演は毎年行っているので、琉球舞踊は見慣れているほうだと思いますが、この日は特に若手の舞踊家たちの気合の入り方が違ってました。1部では古典舞踊をじっくり見せてもらい2部で玉三郎主演の組踊(くみおどり)という構成です。

有名な女踊”四つ竹”には玉三郎さんも参加。ゆったりとした音曲のテンポを身体で確かめるように踊っておられたのが印象的。黄色地の紅型の衣装と赤い花笠の色が息をのむほど美しく、一度みたら忘れられない踊りですが、最高の演者を加えて若い踊り手さんたちがいっそう優雅です。

女踊”本貫花”の田口博章さん、これからどんどん伸びる予感。同じく女踊”柳”の新垣悟さん(この方は前年も印象的)の踊りが素晴らしかった。型に忠実に、写実的な表現を極力抑え、少ない動きで内面を表す琉球舞踊の真髄を充分に見せてもらった。
ただ、残念だったのは席が前すぎて、足の運びが見えずらかったこと。(能と同じで琉球舞踊は足の運びが特徴的で、根幹でもあると思われるので。)

組踊「聞得大君誕生」は、沖縄の芥川賞作家大城立裕氏が、玉三郎さんのために書き下ろした新作です。沖縄で聞得大君の役割や御獄(うたき)跡など見聞きしたばかりなので、内容の理解が早い。16世紀尚真王時代に確立した祭政一致の支配体制、王の妹である巫女(ノロ)聞得大君の誕生譚を、悲恋を交えて大城氏が創作したお話。もちろんヒロインの聞得大君が玉三郎、悲恋の相手は今帰仁(なきじん)按司の家来の若者という設定で、演者は若手の川満香多さん。

沖縄旅行で”今帰仁グスク”がすっかり気にいった連れ合いは、「(沖縄の)歴史と地理と文化が(自分の中で)すっと収まったなあ」と、満足げにのたもうておりました。[ひらめき]

プログラムの表紙になっている文様は、聞得大君になってから玉三郎さんが着る衣装の文様です。惚れ惚れするくらい高貴で優雅な舞台。目に焼き付けておこうと思いました。

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玉三郎さんの、歌舞伎の世界にとどまらず、新派やシェイクスピア劇、ワイダの舞台やベジャールのバレエ、崑劇への出演etcetc、国やジャンルを超えたパフオーマンスへの参加、かつ舞台監督や演出も務められるといったスーパーマンぶりは、今更言うまでもないことですが、この琉球舞踊への出演要請にも(解説によれば)積極的に応じられて、真摯に溶け込もうとされたことがわかります。とてつもなくやわらかな感性なんだなあと感心するばかり。

新作ですが、古典の組踊の様式を継承し、舞台後ろには大きな紅型の一枚幕、幕の前には地謡が座っています。地謡は三線や胡弓、琴、太鼓を鳴らし、地謡も受け持ちます。この日は音曲も力強く緊張感があって最高の演奏だったと思います。冊封使接待のために18世紀に始まった組踊は、能・狂言の影響を強く受けていると言われてますが、今回玉三郎さんの舞台を観て、能の影響が強いことを改めて感じました。

というのも、素人目でおこがましいのですけれど、玉三郎さんが最初に舞台に登場したとき、「アッ、テンポが違う」と思ったのです。尚真王役の玉城さんがその前に演じられていたのと微妙に違って少し早く感じられました。肩を落としてすり足を運ぶ最初の所作も、(1部で見た新垣さんたちに比べて、)身体がしなやかすぎるように見受けられ、(玉三郎さんはいったいどんな踊りを見せてくれるつもりだろう)とドキドキしました。

でもそれは一瞬でした。次の所作に入ると、あっという間に玉三郎さんのテンポも所作も舞台に溶け込み、ワタシの眼の錯覚かも知れないと思ったことでした。でも、玉三郎さんの身体に刷り込まれているのは、やはり歌舞伎、とも感じたことでした。

組踊は能と同じで登場人物が所作と同時に、節をつけて心情や背景説明を謡い、地謡と掛け合いをするのですが、古典的な琉球語なのですごく難しいです。意味が分からなくても耳触りが良いのですが、玉三郎さんの独唱は気持ちが観客の心に響いてくるような感じで、より深いものでした。

愛し合う恋人(川満さんと玉三郎さん)が踊る2人舞踊は、所作は琉球舞踊を崩さずに、振り付けは日本舞踊を取り入れていたように見受けられました。(玉三郎さんの演出だったかも。)川満さんが喜びにあふれて踊っているのが伝わってきました。素晴らしいコラボだなあと思いました。うっとりするほど綺麗でした。衣装も素晴らしかったし!

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3月8日の初日を皮切りに、9、10と東京で、15,16,17日は「おきなわ国立劇場」で全6回の貴重な公演です。沖縄体験の〆にしようと思って来たけど、またすぐに沖縄に行きたくなった。


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